増税するなら消費税ではなく所得税が妥当

富裕層の税逃れによって格差と貧困はますます拡大している
にもかかわらず、我が国ではそれをなお進めるような消費税の増税が強行されてきた

増税が必要なら
私は消費税より所得税の方が圧倒的に良いと考える

所得税の仕組みを少し理解すれば
同じ考えに至る方も多いのではと思って
今日は所得税について深めてみよう。

日本の所得税は超過累進税率方式をとっている。

具体的には以下の7段階
195万円までの所得には5%
195万円を超えて330万円までは10%
330万円を超えて695万円までは20%
695万円を超えて900万円までは23%
900万円を超えて1800万円までは33%
1800万円を超えて4000万円までは40%
4000万円超は45%

所得が4000万円超でも
195万円以下の5%の恩恵をうけ
330万円以下の10%の恩恵をうけ
695万円以下の20%の恩恵をうけ
900万円以下の23%の恩恵をうけ
1800万円以下の33%の恩恵をうけ
4000万円以下の40%の恩恵をうけたうえで
それを超えた分だけ45%の税率が掛かるわけだ

税収が必要ならこの上を設ければ良い
例えば1億円を超えた分を50%
5億円を超えた分を55%
10億円を超えた分を60%
のように

実際の所得で納税額を計算してみよう
分かりやすく、税率の区切りの所得で

所得195万円
税額は9万7500円
(所得に対する負担率5%)

所得330万円
195万円までは5%で97500円
そこから330万円までの135万円には10%で13万5000円
合計で23万2500円
(所得に対する負担率7.75%)

所得695万円
195万円までは5%で97500円
そこから330万円までの135万円には10%で13万5000円
そこから695万円までの365万円には20%で73万円
合計で96万2500円
(所得に対する負担率13.85%)

所得900万円
195万円までは5%で97500円
そこから330万円までの135万円には10%で13万5000円
そこから695万円までの365万円には20%で73万円
そこから900万円までの205万円には23%で47万1500円
合計で143万4000円
(所得に対する負担率15.93%)

所得1800万円
195万円までは5%で97500円
そこから330万円までの135万円には10%で13万5000円
そこから695万円までの365万円には20%で73万円
そこから900万円までの205万円には23%で47万1500円
そこから1800万円までの900万円には33%で297万円
合計で440万4000円
(所得に対する負担率24.47%)

所得4000万円
195万円までは5%で97500円
そこから330万円までの135万円には10%で13万5000円
そこから695万円までの365万円には20%で73万円
そこから900万円までの205万円には23%で47万1500円
そこから1800万円までの900万円には33%で297万円
そこから4000万円までの2200万円には40%で880万円
合計で1320万4000円
(所得に対する負担率33.01%)

所得1億円
195万円までは5%で97500円
そこから330万円までの135万円には10%で13万5000円
そこから695万円までの365万円には20%で73万円
そこから900万円までの205万円には23%で47万1500円
そこから1800万円までの900万円には33%で297万円
そこから4000万円までの2200万円には40%で880万円
そこから1億円までの6000万円には45%で2700万円
合計で4020万4000円
(所得に対する負担率40.20%)

所得2億円
合計で8520万4000円
(所得に対する負担率42.60%)

所得5億円
合計で2億2020万4000円
(所得に対する負担率44.04%)

所得10億円
合計で4億4520万4000円
(所得に対する負担率44.52%)

所得20億円
合計で8億9520万4000円
(所得に対する負担率44.76%)

仮に1億円超に50%課税してみる

所得2億円
1億円までに4020万4000円
それを超えて2億円までの1億円に50%で5000万円
合計で9020万4000円
(所得に対する負担率45.10%)

つまり、1億円分に5%増税で
500万円納税額が増えるということ

所得5億円
合計で2億4020万4000円
(所得に対する負担率48.40%)
2000万円の増収

所得10億円
合計で4億9020万4000円
(所得に対する負担率49.02%)
4500万円の増収

所得20億円
合計で9億9020万4000円
(所得に対する負担率49.51%)
9500万円の増収

さらに5億円超に55%課税してみる

所得10億円
5億円までに2億4020万4000円
それを超えて10億円までの5億円に55%で2億7500万円
合計で5億1520万4000円
(所得に対する負担率51.52%)
さらに2500万円増収

所得20億円
合計で10億6520万4000円
(所得に対する負担率53.26%)
さらに7500万円増収

いかがだろうか
消費税を増税するより
まずやるべきではないだろうか